何が大切で、何に執着し、どう手放していくのか。
モノとの向き合い方、思考のクセ、心の奥にある価値観。
これまでの人生には、たくさんの学びがありました。
資格を取ったことや、仕事として片づけをしてきた経験ももちろん大切ですが、
それ以上に、私の中に残っているのは
「暮らしそのものの経験が、少しずつ血肉になっていった感覚」です。
団地、アパート、マンション、戸建て。
社員寮やシェアハウス、狭い家も、広い家も。
家は2回建てました。
結婚するまでに8回、北海道で9回。
人生を通して、17回の引っ越し。
今振り返ると、その一つひとつの住まいが、
私に「暮らし方に正解はない」ということを教えてくれました。
どんな場所に住んでも、
どんな広さでも、
心地よく感じるポイントは人それぞれ違う。
だから私は、
「こうするべき」「これが正解」という考え方よりも、
その人が何を大切にしたいのかを何より大事にしたいと思うようになりました。
大阪に戻って片づけの仕事をしていく中で、
人それぞれ価値観が違い、片づけ方も違う。
同じ方法が、同じように合う人なんていない。
そう強く感じていた時に出会ったのが、
「思考の整理から始める」というライフオーガナイザーの考え方でした。
モノをどうするかの前に、
自分はどう生きたいのか。
何が好きで、何を大切にしたいのか。
その問いを大切にする学びは、
私自身の人生にも、そっと重なっていきました。
モノだけでなく、
情報やデジタルも、同じだと感じています。
使いこなせないまま増えていくアプリや情報は、
知らないうちに、心の余白を少しずつ奪っていく。
だから私は、
デジタルも「整える対象」だと思っています。
自分にとって本当に必要なものを選び、
無理なく、心地よく使える形にすること。
それも、
自分らしく生きるための、大切な整理だと感じています。
思えば若い頃の私は、
「一度きりの人生、好きなことをしよう」
そう思って、スーツケースひとつで海外に出るような、
怖いもの知らずで楽観的なところがありました。
結婚や環境の変化の中で、
いつの間にか本音を後回しにし、
誰かに合わせることが当たり前になっていた時期もあります。
それでも今、
たくさんの暮らしの経験と手放しを経て、
少しずつ、あの頃の感覚を思い出している気がしています。
難しく考えるより、これは楽しいかな?
自分の「好き」を大切にできているかな?
自分の好きを大切にすることは、
同時に、他の人の好きも尊重すること。
そう思えるようになってから、
暮らしも、人との関わりも、ずっとやさしくなりました。
私はきっと、
「なんとかなるよ」「まだ笑える」
そんなふうに、楽観的に生きるのが本質なんだと思います。
整えることも、手放すことも、
その先にあるのは、
豊かさと、愛のある人生。
これが、
学びの先に残った、
今の私の考え方の軸です。


